3月31日(日)ファーストプレイス東京において「イーストジャパン選手権」が開催されました。
こちらの競技会は、JDC(公益社団法人日本ダンス議会)のチャンピオンを決める、東部の四大大会の一つです。
(JDC東部四大大会:インペリアルカップ・イーストダンス選手権・関東ダンス選手権・ベイサイドカップ)
また、ボールルームでもA級戦が併催され、見応えのある充実した大会となりました。
イーストジャパン選手権・ラテン部門
昨年の統一全日本選手権で第4位に輝き、国内の主要な大会のファイナリストである鈴木組が順当に優勝を果たしました。
勝利者インタビューではなんと「これからは10ダンスを頑張ります!」との発言が飛び出した鈴木組。今後の躍進が楽しみです。


「(イーストジャパン選手権は)JDC東部のA級戦の中で一番大きい大会なので、絶対優勝するぞという気持ちで臨みました。後期もたくさん試合があるので、地方の大会も含めて全力で戦いたいと思います。このあと感謝祭もあるので、ぜひみなさん、僕ともたくさん踊ってください(笑)」(鈴木選手)





初心者観戦ツアー
本競技会に合わせて、選手たちが発起人となり「イーストジャパン観戦ツアー」が行われました。
こちらは社交ダンス初心者の方達や、競技会の見方に疑問があるという方を対象に企画されたものです。事前に競技会の内容のレクチャーを行い、そのまま実際に観戦してもらうという流れで行われました。昨年の関東ダンス選手権でのツアーが好評を博し、今回が第2回目となります。
今回の講師は花田諭先生、松下梨沙先生(花田みずほ先生もサポート役として協力)。前回に引き続き、西尾浩一・下田藍組、西田欣主先生、小野晃歳先生などが運営として加わっています。

レクチャーの内容は、別会場にて大会のプログラムを配布し、プログラムの見方(略語や各部門の説明など)を一通り説明し、実際に各種目を少しずつ踊っているのを見てもらいました。
イーストジャパン選手権観戦中も、質問があればその都度答えながらツアーが進みました。
ツアー参加者からは以下のような質問があったそうです。
ファイナルのイントロデュースは、審査に関係ありますか?
(ダンス中に選手同士が)ぶつかったりすると審査に影響しますか?
上記の質問を始め、社交ダンスに慣れ親しんでいる愛好家の皆さんにとっては当たり前のW(ワルツ)、T(タンゴ)、R(ルンバ)、C(チャチャ)などの略号も、初めて見る人にとっては暗号のようなもの。
今、社交ダンス界は、全くの初心者の方にも門戸を広げようと努力しています。運営したプロ選手からは「初めて見る方にも、見て楽しい、知って楽しい競技会になるようにますます努力していきたい」との言葉が聞かれました。
ツアー参加者の感想は、以下の通りです。
実は以前も競技会は見たことがあったのですが、恥ずかしくて聞けなかったことが聞けてスッキリしました。あと、花田先生が踊っていた時の(ノーブルでストイックな)印象と違って、お話し上手で親しみやすかったです(笑)。
観戦ツアーからミキシングの観覧(笑)まで大大満足でした。 観戦初心者には贅沢すぎてきっと実際の価値の1/50ぐらいしかわかってないのでしょうけど、社交ダンスが完全初心者に歩み寄ってくださる姿勢が安心できました。 観戦ツアー次回是非やってほしいしおすすめです。
イーストジャパン選手権では、競技会後に感謝祭と称するダンスタイムがあり、出場したプロ選手やジャッジまで相手をしてくれます(チケットは11枚で2,500円)。それも含めて楽しいツアーとなったようでした!
競技会や観戦ツアーの模様はツイッターでハッシュタグ「#331イーストジャパン」で選手や参加者がたくさんSNSに投稿しています。選手の応援や声出しにより、選手の踊りに熱が入り、いつも以上の実力が出るということもあるかもしれません。
今後もこのような活動により、ますます競技会の盛り上がりが見られればと思います。
また、併催競技会の結果は以下の通りです。
併催競技オープン戦・ボールルーム部門

上村和之・上村みちこ
寺門駿・佐々木彩香
山田圭一郎・竹井彩子
清水啓司・疋田貴子
田原健二・上脇友季湖
穐吉康典・穐吉裕子
併催競技トゥインクルスター・ラテン部門

井上拓也・浅場春佳(DN級とダブル優勝)
櫻井美規雄・久門瑞季
田原健二・上脇友季湖
中根大幾・大山真莉乃
丁野真一・井上望
齋藤清継・池田奈智
併催競技DN級・ボールルーム部門

浜崎裕章・伊東夕奈
斉藤央将・細谷まりも
箱田翔次郎・田原麻吏可
松岡佑紀・齋藤ひかる
上原正吾・佐藤純子
中島裕顕・島田みちこ
併催競技DN級・ラテン部門

井上拓也・浅場春佳(トゥインクルスターとダブル優勝)
田原健二・上脇友季湖
中根大幾・大山真莉乃
宮原弘樹・木村真由
写真・文/賀曽利奈穂
このリポート記事はTNKS公認ライターの一人である加曽利奈穂様に撮影・取材して頂き、制作されました。同じ記事は https://odoribiyori.com/news/20190404-3398/ にも掲載されています。
賀曽利奈穂様プロフィール
法人企業向けのウェブコンテンツ企画・編集・ライターとして長年に渡り勤めた後、退職し独立。ゲームシナリオの脚本や小説アプリを主戦場として、フリーランスで執筆活動に従事している。
自身もアマチュアダンサーであり、競技選手の全盛期は東部アマラテンA級。一度は競技から退くものの、思い出したように出場することもある昨今。
また、カメラマンとして社交ダンスの写真撮影にも携わり、2019年より東部日本競技ダンスプロフェッショナル選手会(TNKS)公認。社交ダンスを題材にした小説を執筆するなど、ライティングスキルとカメラを武器に様々な普及活動に関わっている。