6/2 浅草ダンスフェスティバル

6/2 浅草ダンスフェスティバル

6月2日(日)、浅草台東館において「浅草ダンスフェスティバル」が開催されました。
こちらの競技会は、3月17日に行われたグランプリ戦ニュースターⅠと対になる競技会です。「ニュースターⅡ」では、2018年度のトップ10位の中から奇数位の選手が出場し、若手選手がトップ10入りを目指して凌ぎを削ります。

今回は朝からお客様が入り、客席はいつにもまして盛況!
応援・声援が飛び交う賑やかな競技会となりました。タイトル戦の競技結果に引き続き、レポート中盤では満席に至る有志の選手の取り組みをご紹介します。

(写真・文/賀曽利奈穂)

ニュースターグランプリⅡ・ボールルーム部門

カップル結成約一年にして初優勝に輝いたのは、田原・上脇組。ラテンC級戦・ラテンB級戦・ラテントゥインクルスターと4部門に出場し、それぞれ好成績を収めました。出場組数39組中、ボールルームおよびラテンの両部門に跨り4部門に出場したのは、田原・上脇組を含めて2組のみです。

190602_浅草ダンスフェスティバル-1_田原健二・上脇友季湖
田原健二・上脇友季湖組
190602_浅草ダンスフェスティバル-2_田原健二・上脇友季湖

「本当にたくさんの方々に応援していただいて、午前中のラテンからなんとか乗り切ることができました。本当に応援ありがとうございました」(上脇選手)
「えー、田原と申します(笑)。えー、えー……(沈黙)。ラテンが午前中からありまして、途中、もうダメかなと思ったのですが、本当に応援のおかげだと思います。誠にありがとうございました」(田原選手)
ハードな戦いを物語るように、優勝コメントで言葉に詰まる場面もありましたが、その際にもたくさんの声援が飛んでいました。本当におめでとうございます!

190602_浅草ダンスフェスティバル-3_ニュースターグランプリⅡ・ボールルーム部門 表彰式

優勝 田原健二・上脇友季湖(初優勝!)
2位 花田諭・花田みずほ
3位 浜崎裕章・伊東夕奈
4位 高柳克久・升本真実
5位 高田聡・松村順子
6位 青田昴・青田果林

ニュースターグランプリⅡ・ラテン部門

ラテン部門の優勝は、箱田翔次郎・田原麻吏可組。昨年後期のニュースターグランプリでも優勝し、二年連続の栄冠を勝ち取りました。予選のチェックでは順位が入れ替わる場面もありましたが、最終的にはイーストジャパン選手権の入賞に引き続き勢いに乗る箱田・田原組が勝負を制する形となりました。

190602_浅草ダンスフェスティバル-4_箱田翔次郎・田原麻吏可
190602_浅草ダンスフェスティバル-5_箱田翔次郎・田原麻吏可

「本日は朝早くから足をお運びいただき、誠にありがとうございました(中略)。月末の6/30愛知県は豊橋でJDCカップが開催されます。全国から精鋭が集まりますので、そちらでもいい成績を残せるように頑張ります」(箱田選手)
「もし私たちの踊りを見て踊りたくなった方は、リーダーの箱田が言ったJDCカップに出ていただけないかなーと思います(笑)。一緒に頑張れたら嬉しいです!」(田原選手)

客席の盛況ぶりや、応援に来ていた方々の知人・友人がアマチュア戦に複数カップル出場していたことから、田原選手がこのようにコメントしたようです。可愛らしい要望に、客席がますます湧いておりました!

190602_浅草ダンスフェスティバル-6_ニュースターグランプリⅡ・ラテン部門 表彰式

優勝 箱田翔次郎・田原麻吏可
2位 須藤将史・徳永留果
3位 青田昴・青田果林
4位 松岡佑紀・斎藤ひかる
5位 長谷川裕紀・綿引ゆり杏
6位 小野孝明・小野恵美織

満席!活況!への継続的な取り組み

冒頭で述べたとおり、本競技会はほぼ満席という盛況ぶりでした。現在、社交ダンス界では有志の選手たちを中心に、これまで社交ダンスに接する機会のなかった方々に急速に門戸を開こうとしていることは、おどりびよりのレポートの中で何回か取り上げています。

本競技会レポートもその一環であり、JDC東部日本競技ダンスプロフェッショナル選手会(通称TNKS)の選手たちがおどりびよりとタッグを組み、競技会の写真撮影を行い、その写真とともに、実際に足を運べないファンの皆様にも競技会の様子や臨場感を伝えるべくこのようなレポートを掲載しています。
また競技会の静止画撮影は無料となっており(競技会毎に要確認)、自由にSNSで発信していただいたり、その情報を元に選手が日々、直接ファンの方々と交流を行ったりしています。

今回始まった取り組みとしては、チケット購入サイトの新設です。
これまで社交ダンスの競技会チケットは、教室に通っている生徒さんが先生から対面で購入するというのが一般的でした。こちらのサイトでは、教室所属の有無によらず観戦チケットを購入することができます。

190602_浅草ダンスフェスティバル-7_競技会チケット購入サイト

「手売りではなくても、生徒でなくても、気軽に買えるシステムがあること自体に意味があると思います」(上脇選手)

と発起人のお一人である上脇選手は話します。販売実績・動員数は6名でしたが、今回、サイト公開5/22が競技会開催の約2週間前、という短期間の中では上々の結果だったとのこと。

また、こちらの観戦のしおりも作成。公式パンフレットや競技会の見方、有望選手の紹介などがわかりやすくまとめられています。データ配布ということで、それほど部数は伸びなかったようですが、以下のような思いで作られています。

190602_浅草ダンスフェスティバル-8_競技会観戦のしおり

「初心者の方に手引きになるものがあるということが大事。もっとたくさんの人に手に取ってもらえれば」(西田欣主選手)

これらの地道な取り組みの結果、新たに社交ダンスを始めた方がレディース戦などを含め選手として複数名出場するに至り、その方々の応援に友人・知人が駆けつけ、普段SNSで交流しているプロフェッショナルの選手を応援し、その声援に応える形で選手が客席にアピール、また客席が湧き……という好循環を繰り返していたように思います。
それも、今まで競技会に足を運んできた方々や、教室所属の生徒さん方の応援団という、これまでの支えがあってのことです。

やはりダンスは人に見てもらい、声援があってこそ!

様々な愛好家の皆さんに足を運んでいただけるよう、また足を運ぶことができない方々にも何かの形で目にしていただけるように取り組みを続けていきたいと思います。

また、併催競技会の結果は以下の通りです。

トゥインクルスターボールルーム部門

190602_浅草ダンスフェスティバル-9_トゥインクルスターボールルーム部門 表彰式

優勝 浜崎裕章・伊東夕奈
2位 荒木恒彦・尾身まゆみ
3位 大地純平・鈴木加奈
4位 宮地翔也・宮地沙織
5位 阿野翔太・高橋美樹
6位 小日山哲也・緑川知美

トゥインクルスターラテン部門

190602_浅草ダンスフェスティバル-10_トゥインクルスターラテン部門 表彰式

優勝 櫻井美規雄・久門瑞季
2位 田原健二・上脇友季湖
3位 中根大幾・大山真莉乃
4位 齋藤清継・池田奈智
5位 原辰瑠・大縄愉美子
6位 大村尊・大村友恵
7位 丁野真一・井上望

B級ラテン部門

190602_浅草ダンスフェスティバル-11_B級ラテン部門 表彰式

優勝 井上拓也・浅場春佳(C級戦とダブル優勝)
2位 川島知也・竹之内舞美
3位 中根大幾・大山真莉乃
4位 田原健二・上脇友季湖
5位 田振亮一・石井由香
6位 毬山貴人・長島真実

C級ラテン部門

190602_浅草ダンスフェスティバル-12_C級ラテン部門 表彰式

優勝 井上拓也・浅場春佳(B級戦とダブル優勝)
2位 田原健二・上脇友季湖
3位 中根大幾・大山真莉乃
4位 田振亮一・石井由香
5位 宮原弘樹・木村真由


このリポート記事はTNKS公認ライターの一人である加曽利奈穂さんに撮影・取材して頂き、制作されました。同じ記事は https://odoribiyori.com/news/20190618-3735/ にも掲載されています。

賀曽利奈穂プロフィール
法人企業向けのウェブコンテンツ企画・編集・ライターとして長年に渡り勤めた後、退職し独立。ゲームシナリオの脚本や小説アプリを主戦場として、フリーランスで執筆活動に従事している。
自身もアマチュアダンサーであり、競技選手の全盛期は東部アマラテンA級。一度は競技から退くものの、思い出したように出場することもある昨今。
また、カメラマンとして社交ダンスの写真撮影にも携わり、2019年より東部日本競技ダンスプロフェッショナル選手会(TNKS)公認。社交ダンスを題材にした小説を執筆するなど、ライティングスキルとカメラを武器に様々な普及活動に関わっている。

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